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裸足の彼女

渡辺晃介 Kosuke Watanabe

ベッドから窓を眺めていた。空には雲がゆっくり水平に流れていて、部屋は絶望に近いほど静かで、私を穏やかな心にさせた。シーツを交換してくれる人は私と歳が同じだった。どこにいるのかも分からないが、私が何かの渦中にいることだけは認識していた。私たちは誰かの力によって引き離されてしまうのだろうか。ある二人から手紙をもらった。誰に見せることもない手紙を飲み込んだ。いつかまた読み返す日が来るまで、記憶の断片を一人で気晴らしをしている時に思い起こそうと思う。境界を彷徨いながら、あの日を境に私は変化した。一定の自由を超え、幼児となった。 ここに存在する写真は、境界を超える前に撮った写真です。

2021

サイズ可変

インクジェットプリント

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